その1ではむし歯になりやすい子となりにくい子の違いをミュータンス菌と関連づけてお話をしました。
その2ではむし歯予防のための対策についてお話しますね。
むし歯予防のための代替糖の分類
①スクロースの構造異性体――パラチノース、トレハルロース
酸産生の基質にならない、非水溶性グルカンの合成抑制
②オリゴ糖――マルトース、パノース、イソマルトース、カップリングシュガー
グルカンの強力な合成抑制、弱いう蝕誘発作用、甘味度が低い
③糖アルコール――マルチトース、キシリトール、パラチニット
酸産生の基質にならない、グルカン合成の基質にならない、多量の摂取により下痢誘発
ミュータンス菌が多い場合の対策(内川教授によると)
①砂糖の摂取制限
②停滞部位の除去
③PMTC(歯科医院での専門的機械的清掃)
④フッ化第一スズ(ミュータンス菌付着抑制効果)
⑤クロルヘキシジン
④のフッ化第一スズは当院で販売のHome Gelに配合されています。
⑤のクロルヘキシジンは市販のクリニカに配合されています。
講演の最後に内川教授がまとめとして次のようにおっしゃっていました。
①ミュータンス菌の感染を予防することは幼児のむし歯予防に最も効果的な方法である。
②ミュータンス菌は砂糖から非水溶性グルカンを産生し、歯面に固着する。
③ミュータンス菌の固着には砂糖が重要な因子となる。
④ミュータンス菌の感染の窓は3歳まで開いている。
⑤3歳まで砂糖の摂取をコントロールすることが、ミュータンス菌の感染を遅らせるまたは予防する最も効果的な方法である。
⑥併せて早期から保護者による仕上げ磨きの開始もミュータンス菌感染の重要な予防法となる。
ということでした。
二子玉川ステーションビル矯正・歯科
高見澤 豊