「同じように育てているのになぜ下の子にはむし歯ができるのか?」と質問されることあります。はたして同じように育てられているのでしょうか。うえにお兄ちゃんお姉ちゃんがいれば、下の子はおいしいお菓子などを欲しがります。おいしいお菓子の入りはじめた年齢は、下のお子さんの方が早かったのではないでしょうか。
幼稚園児の兄弟(姉妹)の数とう蝕罹患率の関係をみた研究1)では、きょうだい数が多いほどう蝕罹患者率が高く、一人っ子のう蝕罹患者率が31.8%だったのに対して4人きょうだいでは100%だったといいます。
サンプル数は少ないものの明確な傾向が表れています。
きょうだい数が少ないほど間食の回数が少ない傾向がみられたり、歯磨きの回数が多くなる傾向やフッ化物の利用が良好な傾向がみられたりしたといいます。
きょうだい数が多いと一人ひとりにかけられる時間が減少するのも一因ではないかと思われました。
参考文献
土肥順尚、柴崎貞二:幼稚園児における歯科的アンケートについてーとくに兄弟(姉妹)の数との関係ー,小児歯誌,39(2):362,2001
二子玉川ステーションビル矯正・歯科
小児歯科担当 髙見澤 豊