学校での歯科検診で歯列・咬合の異常を指摘され歯科を受診される方が多く見受けられますが、日本学校歯科医会では歯科を受診しなければならない歯列・咬合判定「2」の基準について以下の図のように定めています。
下顎前突については前歯部での逆被蓋が2歯以上は、比較的よくある状態なので対象となる児童・生徒の方も多いかと思います。
上顎前突はオーバージェット7~8mm以上となっています。オーバージェットとは下の前歯に対して上の前歯がどれだけ突出しているかを表したもので、2~3mmが正常といわれています。オーバージェットが7~8mm以上とはかなり出ていると思います。
叢生(そうせい)は、隣在歯との重なりが1/4以上みられる場合なので、中程度から重度の凸凹となるでしょう。
正中離開(せいちゅうりかい)が6mm以上というのは、特殊な事情がない限りみられるものではありません。
開咬(かいこう)も6mm以上のものは重度と考えていいでしょう。
地域歯科医師会会員が、公立学校の学校歯科医を務めるとともに日本学校歯科医会に入会して研修に励み、全国統一の判断基準で審査しておりますが、判断にばらつきが多くみられるのが実態です。検診結果はあくまでも歯科受診を促すものとお考えいただきたいとおもいます。
二子玉川ステーションビル矯正・歯科
小児歯科担当 髙見澤 豊