MIHはMolar Incisor Hypominerarizationの略称で、第一大臼歯と切歯に限局して発症する原因不明のエナメル質形成不全のことです。直訳すれば大臼歯切歯低石灰化でしょうか。我が国での大規模調査では、罹患率は11.9％であり^1）、比較的発現頻度の高い疾患です。

コンポジットレジン修復（白い樹脂での修復）を行う場合が多いですが、臼歯でエナメル質形成不全が大きな場合にはクラウン修復（全部被覆冠：銀歯）で当初対応し、成人期になってから審美修復を施す場合もあります。

参考文献

1）桜井敦朗，新谷誠康：エナメル質形成不全（MIH）―わが国における MIH 発症に関する大規模調査から、ヘルスケア歯科誌、14：6-12、2014

2）深水　篤ほか： Molar Incisor Hypominerarization（MIH）を有する小児の口腔管理を行った3例、小児歯科学雑誌、61（2）：73–80、2023

二子玉川ステーションビル矯正・歯科

小児歯科担当　髙見澤 豊